天竜丸澤株式会社

ON・OFFソレノイド

Products

スイッチONでバルブを開き、スイッチOFFでバルブを閉じるなど、油圧用切り換えバルブに使用されます。

シンプルな機構と動作、高い応答性により多くの油圧機器に採用される、代表的な油圧ソレノイドです。

多様な検査検証により耐環境性に配慮、電磁ビーム溶接による接合で耐油圧性を確保しています。

ON・OFFソレノイド
ON・OFFソレノイド

当社のON・OFFソレノイドはすべてカスタム対応製品となります。

お客様のご利用製品やご要望の仕様に合わせて設計・製造いたします

ソレノイドのカスタム製造について

要求仕様、動作環境に応じたカスタマイズ設計

吸引力設計

ソレノイドの吸引力は、コイルに発生させる磁界の強さで決まり、以下の式によって求められます。

起磁力=電流(A) ✕ 銅線の巻数(T)

油圧ソレノイドを使用する機器の動作環境、必要な吸引力に合わせて無駄のない最適な吸引力設計を行います。

巻き数と吸引力の関係
巻き数と吸引力の関係

磁界の効率性

コイルに発生させた磁界を効率よく利用するには、ソレノイドの構造設計が重要になります。以下のような要素を考慮、設計することで磁気損失を防ぎます。

  • 磁気回路の設定
  • エアーキャップの設定
  • 磁気飽和対策 など

また、透過率の高い材料を採用する、磁気焼鈍による加工応力の除去など、製造時にも磁界の効率性に配慮しています。

磁気損失のケース
磁気損失のケース

可動鉄芯に合わせた吸引力のコントロール

吸引力は可動鉄芯(プランジャ)の形状によって変化します。

使用する可動鉄芯に合わせた設計を行うことで吸引力カーブをコントロールします。

プランジャー形状ごとの吸引特性
プランジャ形状ごとの吸引特性

磁界解析ソフトによる構造シミュレーション

カスタマイズ設計したソレノイドは、磁界解析ソフトを用いたシミュレーションによって設計の妥当性を検証します。

シミュレーションと実測値の比較によって設計精度を上げ、安定動作する油圧ソレノイドを設計します。

磁束密度の解析
磁束密度の解析
磁界解析による吸引力波形
磁界解析による吸引力波形

動作環境を考慮した設計

油圧ソレノイドには、温度上昇による特性変化など、油圧機器の動作環境によって様々な注意点があります。

カスタマイズ専門メーカーとして、これまで様々な油圧ソレノイドを設計してきたノウハウを活かし、お客様製品の動作環境から必要となる対策を検討、実施します。

油圧ソレノイド使用上の注意点

  • 温度上昇による吸引力の低下
  • 残留吸着力による可動鉄芯の動作不備
  • 逆起電圧による故障、誤作動
  • 磁気ショートによる動作不良 など
詳しくはこちら
ソレノイドの温度上昇に伴う吸引力の低下
ソレノイドの温度上昇に伴う吸引力の低下

油圧機器の動作仕様に合わせた作動方式

ソレノイドの作動方式は、油圧機器の仕様に応じて「プッシュ方式」「プル方式」「プッシュプル方式」の3種から選択できます。

プッシュ方式

通電すると可動鉄芯が飛び出す作動方式です。

プッシュ方式の仕組み
プッシュ方式の仕組み

プル方式

通電すると可動鉄芯が引き込まれる作動方式です。

プル方式の仕組み
プル方式の仕組み

プッシュプル方式

2つのコイルを有し、一方のコイルに通電すると可動鉄芯が飛び出し、もう一方のコイルに通電すると可動鉄芯が引き込まれる作動方式です。

プッシュプル方式の仕組み
プッシュプル方式の仕組み

バルブとソレノイドを結合したカスタマイズ製品

カートリッジソレノイドバルブ

油回路切り換え用スプール弁とON・OFFソレノイドを結合した製品です。

ON・OFFソレノイドに通電し可動鉄芯を固定鉄芯に吸着させることでスプール弁を動かし、油回路を任意に切り替えることができます。

カートリッジソレノイドバルブ
カートリッジソレノイドバルブの仕組み
カートリッジソレノイドバルブの仕組み

ノンリークソレノイドバルブ

ポペット弁式チェックバルブとON・OFFソレノイドを結合した製品です。

ポペット構造の採用により内部リークが極めて少なく、パイロット圧力でポペットの切り替えを行うため、ソレノイドを小型化できます。

ノンリークソレノイドバルブ
ノンリークソレノイドバルブの仕組み
ノンリークソレノイドバルブの仕組み
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